落花生脱粒機は落花生を脱粒(脱穀または脱莢(だっきょう)ともいいます)する機械です。
落花生の株は、根、茎、葉、花より下に伸びて、莢(さや)を付ける子房柄(しぼうへい)という固い殻に守られた莢でできています。
落花生脱粒機は、落花生の株を投入するだけで、落花生の莢(子房柄付)を根、茎、葉と分離する機械です。
落花生脱粒機とは:
収穫した落花生から莢を取り出す器具である。昭和22年頃千葉県八街町で稲麦脱穀機の扱胴のピンを縦横15cmの等間隔で並列に配置、落花生の脱莢に成功した。次にいかに早く莢を網目の下に落とすかが問題となった。稲麦脱穀機の篩目は金網目だったが、針金編みの四角目に改良して、早く莢を網目の下に落とすことに成功、実用化して千葉県北総台地を中心に、落花生脱粒機の名称で産地に普及、現在も使用している。 (weblio辞書より)
機種 | PT-1型(1号機) | PT-2型(特号型) | |
扱胴幅 | 60 cm | 75 cm | |
回転数 | 400-500 rpm | 400-500 rpm | |
所要馬力 | 0.75 kw以上 | 1.5 kw以上 | |
能力(8時間) | 300~600 kg | 600~900 kg | |
サイズ |
W800(730)xD1100xW1398 mm |
W990(880)xD1100xW1398 mm | |
重量 | 110 kg | 120 kg |
落花生の株を落花生脱粒機の投入口より投入します。落花生の株が回転している扱き胴(こきどう。タイコともいいます)に取り付けられた扱い刃(あつかいば)に引き込まれます。扱い刃が回転している事で、落花生の株が根、茎、葉、莢に分離されます。
分離された落花生の根、茎、葉、莢はタイコ下の網から落下し、風力により、比重の軽い葉、茎、根は、投入口の反対方向に吹き出されます。
落花生の莢は、比重の重い本実と比重の軽い二番実に分かれます。本実は脱粒機中の落花生莢テーブル内に落下しますが、比重の軽い二番実は脱粒機の前方約60cmに落下します(コンテナを置く使用者もいます)。
落花生莢テーブル内に落ちた本実は、草掻き、トンボ等で掻き出して、箕(み)等で南京袋に入れます。
二番実は落花生の形が良くても、片実や未熟実の割合が多く、また本実が混入することもあるため、二番口のレバーを引いて、もう一度脱粒機の投入口に少しずつ投入します。
二番口を開けて投入すると、タイコ下を流れるため、落花生の莢を傷つけずに、本実と二番実に確実に分離されます。
動力を本体には装備してませんので、モーター、発動機、または耕運機等により、平ベルトで回転させます。
標準型(PT-1、PT2)にエンジン取付台(別売り)を取り付けて、エンジン(別売り)を脱粒機脇に設置して回転させます。
逆式脱粒機(PT-1SR、PT-2SR)にトラクターキャリア台(TC-1、TC-2)を取り付け、トラクターのPTOの駆動で回転させます。